羞人たち


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優香 第六章 3
2009/08/26 19:49

 テニス部一行を乗せたバスは何事もなく合宿所へと進んだ。部員たちは朝早いせいか眠たげに話したりぼんやり窓の外を見たりしていた。最前列の席に座った優香は嫌でも目に入ってしまう頼りない自分の裸、あらわな胸や特につるつるの剥き出しの股間を心細く思った。

 やがてバスは高速道路に入った。出発から一時間ほど経った。と、緊張のせいか優香は不意に尿意に襲われた。そういえば出発前は慌ただしかったためトイレに行きそびれてしまった。一度催した尿意はその後時間が経つにつれ激しくなってくる。もうあと10分ほどでサービスエリアに到着のはずだが一体どうやって(この全裸の状態で)トイレに行けばよいのだろう? 優香の顔が我慢と心配のためみるみる歪んでいく。

 バスはサービスエリアに到着し、大型車専用の広い駐車場に停車した。同じく合宿に向かうものとみえる、他の高校のバスが両側に停まっている。

「では、15分間の休憩です。トイレに行きたい人は行ってきてください」

 部員たちはぞろぞろバスを降りていく。優香は泣きそうな顔をして最後部座席に座っている香織のもとへ向かった。

「あら、あんたいたの? それにどうしたのその格好? 全裸で、恥ずかしくないの?」
「あの……」と優香は消え入るような声で言った。「私もトイレに行きたいです」
「どうぞ、勝手に行ってくれば」
「でもこんな格好では、その……裸で外を歩くなんてできません!」
「だったらどうして欲しいの?」
「できれば何か着るものをお貸しください……」
「着るもの? ないね、そんなの」

 事実、部員の着替えはバッグと一緒にすべてバスの下に詰め込まれてしまっていた。車内のどこにもシャツ一枚見当たらない。

「それともあんた、あたしに脱げっていうの?」
「いえ、そんなつもりじゃあ……とにかくもう我慢できないんです」
「そうそれは大変ね、早くトイレに行かないと。言っとくけどもしここで漏らしたりなんかしたら承知しないからね! すぐにバスから追い出すよ」
「お願いです何とか出来るようにしてください!」

 優香の我慢はもう限界だった。体をくねらせ、必死に尿意を堪えている。

「どうしたの香織ぃ?」とそのときトイレに行っていた三年生部員たちがバスに戻ってきて言った。「0年がまた何か悪さした?」そう言って優香のお尻を意地悪く撫で始めた。

 香織は事情を説明した。

「で、香織どうする気?」
「さあ、どうしようかな?」
「バスをおしっこでぷんぷんにされるのだけは嫌よ」
「うん、そんなことしたらバスから追い出すからってさっき言ったわ」
「じゃあどうするの?」
「さあ、おとなしくトイレに行くか、それが嫌だったら我慢しなさい。到着まであと一時間以上あるけどね」

 優香はその間も尿意を必死に堪えようと悶え続けていた。真っ青な顔からは大量の冷や汗が流れている。もう誰が見ても限界だった。

「お願いですトイレに行かせてください!」
「だから行っていいってさっきから言ってるじゃないのよ!」
「ですから何か着るものを……」
「それもないって、あんた何度言わせる気?」

 優香の膀胱は破裂寸前だった。(もうだめ!)そう思うと脇目も振らず走り出し、裸のままバスを降りると、バスとバスの間の、狭い通り道にしゃがみ込んだ。

「えー、うそ! 信じらんない」
「しかも全裸で、毛まで剃ってる!」

 そこは隣のバスの生徒がひっきりなしに通る道だった。誰もがみな道をふさいでおしっこし出した優香を信じられないと軽蔑の眼差しで見つめた。バスの窓からもたくさんの顔が覗いている。

 しかし優香にはどうすることもできなかった。一杯に貯まっていた膀胱はなかなか空にならなかった。大量のおしっこがアスファルトの上を流れる。そしてそれにも増してたくさんの冷たい視線が自分の股間に注がれているのを感じる。

「最低!」
「この変態女!」
「汚ねえんだよ!」
「邪魔だから早く消えろよ!」

 優香はすぐにもこの場から逃げ去りたかったが、いま自分のしているこの最低な行為が終わるまでは立ち上がることさえできないのだった。

 最後の一滴が股間から滴り落ちて、やっと尿意から解放された。我に返って、ふと見ると辺り一面水浸しになっていた。それがすべて自分のおしっこだと思うと優香はたちまち自分が情けなくなった。

 立ち上がると、それまで窓から顔を出して見ていた香織が言った。

「0年! ちゃんとみなさんに謝りなさいよ。他校の生徒さんが通る道をふさいで、しかもその道を、あんたの臭いおしっこで汚したんだからね」

「すみませんでした……」と優香は目の前に立つ制服姿の女子高生たちに向かって謝った。女子高生は通路に数人、また道の向こうの開けた場所には、別の学校の男子生徒や中学生が野次馬として集まっていた。

「おお、すげえ全裸だよ!」
「しかもあそこでションベンしたんだってよ!」
「毛が何にもないからあれが丸見えだぜ!」
「それに柔らかそうなおっぱいしてるよ!」

 優香はたくさんの視線が自分の体に注がれているのに気付いて、思わず手で隠そうとした。だが、そこへ香織の叫び声が飛んだ。

「こら隠すな! ちゃんと気をつけをして、返事を待ちな! まだ許してもらってないだろ!」

 優香の直立不動の全裸を、目の前の女子高生二人はさも軽蔑したように睨みつけている。優香は再び頭を下げて謝罪すると、泣きそうな顔で許しを乞うた。

「あの、あんたの汚いもので道が水浸しなんですけど」とやがて一人が冷たく言った。
「すみません……」と優香は恥ずかしさに泣きながら答える。
「それにその格好……恥ずかしくないの?」ともう一人が馬鹿にしたように笑いながら言った。
「すみません……」
「すいませんじゃねえんだよ! 恥ずかしくないのかって聞いてるの!」
「恥ずかしいです……」
「それにねえ見てよあれ」と言ってその一人が笑いながら優香の股間を指さす。「毛がないじゃない! 筋がまる見えよ」

 優香は自分の股間を露骨に見られて死ぬほど恥ずかしかったが、香織の命令で隠すことさえできなかった。

「お願いです許してください……」
「許してください? いいよじゃあ土下座しな!」
「はぃ……」

 優香はすぐにその場に膝を着いて土下座した。じりじり熱いアスファルトが焼けるように痛かった。真夏の直射日光が土下座をするお尻に突き刺さる。

「よし、じゃあ許してやるよ!」
「目障りなんだよ、どけ!」

 そう言い放って二人は土下座する優香の脇を通り過ぎていった。通り過ぎるとき、剥き出しの優香の尻を思いっ切り平手打ちした。そしてさらにその尻にペッと唾を吐いて、ようやく自分たちのバスに乗った。

 優香は涙でくしゃくゃの顔をして立ち上がると、野次馬たちにも深々と頭を下げて謝罪して、香織に戻っていいですかと聞いた。

「早くしろよ! みんなもう待ってんだよ!」

 それで優香はバスに戻った。

「まさか道ばたでおしっこするとはね」バスが走り出すとさっそく皆でその話題になった。
「まるで動物よね。犬みたいに道でおしっこするんだから」
「でもまだ犬の方が行儀がいいわ。犬はちゃんと柱に向かってするけど、あのケダモノは道の真ん中でしちゃうんだものね」
「じゃああいつは犬以下ってことね」
「しつけが足りないのよ。もっと厳しくしなきゃわかんないのよ、馬鹿だから。そうでしょ香織?」
「そうね、もっと徹底的しつけてあげなきゃいけないわね。みっちりと……」

 優香は止まることのない部員たちの悪口を聞きながら、くやしさと屈辱とで、胸が張り裂ける思いだった。

(くやしい!……くやしい!)

 そのくやし泣きの溢れる涙はまっすぐ屈辱の股間へ落ちていき、つるつるの土手をなめらかに流れた。それがまた優香にはいっそう屈辱的だった。また先程叩かれたお尻がまだじわじわと痛かった。

カテゴリ:優香

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