羞人たち


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優香 第九章 1
2010/06/11 00:20

 噂の広がるのは早いもので、優香のお漏らしの件も、また校内を下着姿で歩いた一件も、すぐに学校中に広まってしまった。

 以前の学年一の優等生、またそれ以上に学校一の美少女だという優香の評判は跡形もなく消えてしまった。

 下級生の女子は、廊下や階段で優香とすれ違うと、わざと聞こえるように話し始めるのだった。

「ねえ知ってる? あの人この前授業中にお漏らししたんだって!」
「え〜! うそ〜! 高3にもなってお漏らし? 信じらんない!」
「あと、下着姿で廊下を……」
「え〜! やだ〜! それじゃまるで変態じゃん!」

 上履きを隠されることもたびたびだった。また廊下を歩いていると突然後ろから(それも一年生の男子に)スカートをめくられることもしょっちゅうだった。また突然下着を足首まで下ろされたり、もっとひどいときはそのまま押し倒され、下着を奪って逃げられたり……そうした学校全体でのいじめに優香の精神はぼろぼろになった。

 いじめに対してはいかなる反抗もしてはいけないと、千夏からブログの件で脅迫されているため、優香はされるがままだった。その何をしても抵抗しないということが、いじめをまたエスカレートさせる原因となったのだった。

 それから千夏についてだが、彼女に罪悪感はまったくなかった。何しろほとんど毎日のように、優香のブログが更新され、そのすべてが喜びに満ちた文章、みんなからいじめられて嬉しい、というものだったからである。だから遠慮なくやれたわけだった。


 やがて季節は秋になり、修学旅行の日が訪れた。当日、優香は千夏に持ち物(衣類や化粧品やお菓子など)をすべて没収された。下着もすべて、その時着けていたものまで脱ぐよう命令された。すでに秋の肌寒い季節だったが優香はまだ夏用の半袖のセーラー服に股下5cmの超ミニのスカートしか着るのを許されなかった。それに今は下着までなくなって、つまりお尻とおま〇こはほとんど丸出し同然の格好で、三泊四日の修学旅行を過ごさなければならないのだった。

 それでもそれは一週間常に全裸で過ごした、あのテニス部の合宿に比べればまだしも、と優香は途中バスの中で考えたが、しかしあの時は周りにいるのはすべて部員であり、また女子だけだった。ところが今回のこの修学旅行は、男子もいる、また観光地に行けばそれこそ老若男女無数の人間に見られるのだ。そう思うと優香の絶望はまた一段と深まるのだった。

カテゴリ:優香

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