羞人たち


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優香 第十二章 16
2011/04/28 12:04

 味方のいなくなったグラウンド上で、後ろ手に両手を縛られてしまった優香。もはや隠すすべのない裸の乳房を、見守る観衆に晒しながら、さらなる屈辱に堪えなければならない。

 敵の騎馬たちは、四方から優香を取り囲みながら、いまや無防備に晒された彼女のピンク色の乳首をじっと見つめていた。優香は恥ずかしさから、顔をその自分の乳首の色以上に顔を赤く染めた。

「ねえ、もういいでしょ……手を縛って、この通りもう抵抗できないんだから、早くハチマキ取っちゃってよ……」
「そうだなぁ……」と相手の男子は目の前の優香のキレイな乳首をじっと見つめながら答えた。「でもさ、俺いまふと思ったんだけど、さすがにこれじゃ卑怯だよな。女子一人を相手に、男四人がかりで、逃げられないように周りを取り囲んだりして。こんなんで勝っても誰からも誉められないぜ。かえって卑怯者呼ばわりされるのがオチだ」

 そして言い終わるとしばらく黙り込んで何やら考えていた。優香には相手の意図がまったくわからなかった。

「よし、じゃあこうしよう!」とやがて突然相手が言った。「こうしよう、今からお前に一度だけチャンスをやる。十秒待つから、その間に逃げるんだ。十秒経ったら、俺たちは追いかける。そして今度こそ、正々堂々、勝負ってわけだ。な? それなら公平で、誰も俺たちを卑怯だなんて言えないだろ?」
「え? なに、どういうこと……?」

 この手を縛られている状態で、何が公平なのか、何がチャンスなのか、優香にはまったく理解できなかった。しかしそれを相手に抗議している暇はまったくなかった。その、チャンスだという意味不明な十秒間は、早くもカウントされ始めていたのだから。

「い〜ち、に〜い……」

 そしてまた、たとえ抗議できていたとしても、乗り手に過ぎない優香には、カウントと同時に、すでに走り始めていた自分の騎馬の動きをどうすることもできなかった。

「さ〜ん……」

 背後で遠ざかっていく敵の掛け声。

「ねえ、ちょっとどこ行くの? どうするつもり? いくら遠くに逃げたって、絶対に勝ち目はないんだよ。手を縛られちゃってるんだから……」
「知るかそんなこと!」と優香を乗せて走りながら、騎馬の一人が言うのだった。「こうやって時間稼ぎをしている間に、何かいい案が浮かぶかもしれないだろ?」
「浮かぶわけないよ……こんな腕がまったく動かせない状態で、いったいどうやって相手のハチマキ奪えっていうの? ね、戻ろ? 戻っておとなしく降参し……キャッ!」

 そのとき優香は馬上で体勢を崩してしまった。後ろ手に両手を縛られ、どこにも掴まることが出来なかったので、バランスが取りにくくなっていたのだった。前のめりに崩れた優香の上半身は、そのまま目の前の男子の方に倒れ掛かり、その男子の頭を、二つの乳房で挟み込んでしまった。

「気をつけろ! おとなしくしてねえと地面にぶっ倒れるぞ!」

 そして言いながらその男子は頭を後ろへ振り向けた。

 すると、その振り向いた顔のちょうど口のところに、何やら柔らかい突起物が当たった。ん?……と思いながら、彼は舌を出してちょっとその突起物の感触を確かめてみる。柔らかいが、弾力性のある丸い突起……。言うまでもなく、それは優香の乳首だった。倒れ込んできた優香の左の乳首を、唇で触れ、そして舌でちょっと舐めたのだった。

「いやぁぁぁッ……!」
「そんなこと言ったって、倒れたお前が悪いんだぞ! 俺はただ心配して振り向いただけなんだからな」

 そう言う彼の唇は、いまだ優香の乳首に触れ続けている。憧れの田辺優香のおっぱいが、いま自分のすぐ目の前にあり、そしてその乳首が、いま自分の唇に触れている……。彼はもう一度、舌を出して、今度は感触ではなく、その味を確かめてみる。

「いやぁぁ……やめて! 振り向かないで……」

 そして優香は渾身の力を振り絞って、何とか背筋の力だけで、上体を起こすと、男子に舐められた自分の左の乳首を見下ろした。その薄いピンク色の乳首は、その尖端が、ちょっと濡れて輝きを帯びていた。そしてさらには敏感に、少し硬く立っているようにも見えた。

(やだ、どうしてこんなふうになっちゃうの……恥ずかしい)

 しかし、いくら恥ずかしいと思っても、その恥ずかしさの原因である乳首を隠すことは不可能だった。恥ずかしい乳首を、恥ずかしい状態のまま、人前に晒し続けていなければならないのだった。

 優香は今さらながら、この自分の置かれている状況の惨めさを、はっきり認識するのだった。

 そしてそんなことをしている間に、気がつくと、すでに約束の十秒間は過ぎてしまっていたらしかった。カウントを終えた敵の騎馬四体が、元の位置を離れて、こちらへ向かって来ていた。

 やがて敵はどんどんこちらへ突き進んでくる。優香の騎馬も負けじとグラウンド上を必死に逃げた。その猛スピードで逃げる味方の騎馬の上で、完全に御輿状態になった優香の体は、激しく上下に揺り動かされ、そしてそれ以上に激しく、裸の乳房を前後左右に揺らされるのだった。

 その様子を見た観客席からは、卑猥な野次が飛び交った。

「いいぞ! その調子でもっと揺らせ!」
「ナイスおっぱい! 今度はもっとこっちに来て見せてくれ!」
「キレイなピンク色の乳首が堪らないねえ」
「そのまま学校の外まで出ちゃいなよ!」

 そうした卑猥な野次や、笑いや、ひそひそ声が、グラウンド中に響き渡った。そうした悪意のこもった視線を一心に(自分の裸の乳首に)浴びていることを感じていても、優香はただ顔を伏せることしかできなかった。じっと唇を噛み締めながら、涙を堪えるのが精一杯だった。

 やがて逃げ続けていた優香の騎馬は、グラウンドの端で立ち止まった。低くロープで仕切られた、そのグラウンドの端までたどり着いてしまうと、もうその先に逃げ道はなかった。振り返ると、後ろからは、敵方の四つの騎馬が大きく横に広がって、もうすぐそこまで迫って来ていた。そしてもう一度前を向くと、前方は、ロープの向こうからじっと優香の裸を見つめている観客の壁だった。さっきまであまり人のいなかったはずのその位置に、いまは大勢の人間が(大半は男の観客や男子生徒たちだった)移動して見に来ていた。そしてその位置からだと、もう至近距離から、優香の裸を見ることができた。揺れ動く白い大きな乳房の形から、かわいらしい乳首のピンク色まで、仔細に観察できるのだった。顔を真っ赤にして恥ずかしがるその表情まで、はっきり見ることが出来た。

(みんな見ないで……! これじゃあ、さっきより悪い状況じゃない……)

 優香は自分を恥ずかしがらせようと、じっと胸を凝視してくる男たちの熱い視線を嫌というほど感じながら、心の中で思うのだった。

(さっきよりひどい……これじゃあまるで昔の……)

 と優香が考えかけていると、まるでその彼女の考えていたことが乳首を透して見えたかのように、目の前にいた一人の観客が、突然こう言い出した。

「まるで昔の拷問みたいだな」

 すると隣にいた友人が、

「だとすると、名前は、まあ、はだか御輿の刑ってところだな」

 と、笑いながら答えた。

(はだか御輿の刑……あたしは何も悪いことなんかしてないのに、ただ命令通りに騎馬戦に参加しただけなのに、それで、こんな恥ずかしい罰を受けなくちゃいけないなんて……)

 優香はもう生きた心地もしなかった。

 しかし刑はこれで終わりというわけではなかった。刑の執行者たちが、彼女をさらなる羞恥の地獄へ陥れようと、後方から、騎馬に乗ってやって来ているのだった。彼らはもうすぐそこまで近づいていた。

カテゴリ:優香

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